英語の「助動詞」全12個の一覧を例文付きでまとめてみた

英語  YOSHIKI  2025.4.8  2025.4.8

英語の助動詞には、3つの第一助動詞と、9つの第二助動詞(法助動詞)がある。これら12個の助動詞を例文付きで一覧にまとめてみた。

目次

英語の助動詞とは

英語の動詞には本動詞助動詞という2つの種類がある。 本動詞はそれ単体で述語を作ることができる。 助動詞は本動詞とセットになってはじめて述語を作ることができる。

助動詞には第一助動詞法助動詞(第二助動詞)」という2つの種類がある。 第一助動詞は「意味を持たず機能だけを持った助動詞」で、次の3つ。

法助動詞は「本動詞に話し手の主観を加える助動詞」で、次の9つ。

第一助動詞「do」

doの活用

第一助動詞doの活用は次の通りで、本動詞doと全く同じ。

notと組み合わせた短縮形は次の通り。

doの使い方①強調

第一助動詞doは本動詞を強調したいときに本動詞の前に置く。

I do want to go to Hawaii.
ほんとにハワイに行きたいんだ。

doの使い方②否定文

第一助動詞doは本動詞を否定したいときに本動詞の前に置く。

I don't like cats.
私はネコが好きではない。

主語が三人称かつ単数で、時制が現在時制のときはdoesを使い、述語動詞は原型になる。

He doesn't like cats.
彼はネコが好きではない。

doの使い方③疑問文

be以外の動詞が使われている疑問文では、第一助動詞doを文頭に置く。

Do you like cats?
ネコ好き?

主語が三人称かる単数で、時制が現在時制のときはdoesを使い、述語動詞は原型になる。

Does he like cats?
彼はネコ好き?

第一助動詞「be」

beの活用

一般助動詞beの活用は次の通りで、本動詞beと同じ。

第一助動詞beの短縮形は次の通り。

ただし「I am not」の短縮形は基本的に「I ain't」ではなく「I'm not」を使う。

beの使い方①進行相

助動詞beは進行相を作るのに使われる。 進行相では述語動詞を「助動詞be+本動詞の現在分詞形」の形にする。

He is walking.
彼は歩いている。

beの使い方②受動態

助動詞beは受動態を作るのにも使われる。 受動態では述語動詞を「助動詞be+本動詞の過去分詞形」の形にする。

You are loved by everyone.
あなたはみんなに愛されている。

第一助動詞「have」

haveの活用

第一助動詞haveの活用は、次の通り本動詞haveと全く同じ。

notと組み合わせた短縮形は次の通り。

haveの使い方①完了相

助動詞のhaveは完了相を作るのに使う。 完了相では述語動詞を「助動詞have+本動詞の過去分詞形」の形にする。

He has finished the work.
彼は仕事を終えた。

否定するときは助動詞の直後にnotを置くので次のようになる。

He has not finished the work.
彼は仕事を終えていない。

疑問にするときは助動詞を文頭に出すので次のようになる。

Has he finished the work.
彼は仕事を終えた?

法助動詞「will」

willの活用

法助動詞willの活用は次の通り。

現在形はwillしかないので、主語が三人称単数で現在時制でもwillsとはならない。 notと組み合わせた短縮形は次の通り。

willの使い方

助動詞willの基本的な意味は「〜する意思がある」だ。 意思があるのだから、主語が一人称なら「〜するつもりだ」となるし、それ以外なら「〜するだろう」となる。

I will go to the cafe.
そのカフェに行く意思がある。
→そのカフェに行くつもりだ。

「〜する許可がある」のだから、「〜するかもしれない」という意味にもなる。

He will go to the cafe.
彼はそのカフェに行く意思がある。
→彼はそのカフェに行くだろう。

疑問文では意思を問う。

Will you help me?
私を助ける意思はありますか?
→助けてくれませんか?

be going toとの違い

be going toは助動詞ではないが(本動詞be+準動詞going+to不定詞)、willと似たような意味をもつ。

I am going to go to the cafe.
そのカフェに行く予定だ。

willは法助動詞なのであくまで主観なのに対し、be going toは本動詞なので客観を意味する。 たとえばカフェに行く準備を進めていたり、友達を待ち合わせをしていたりという、何かしらの客観的な事実がある。

used toとの違い

used toは助動詞ではないが(本動詞useの過去形+to不定詞)、wouldと近い意味をもつ。 ただし、次のように過去の状態を表せるのはused toだけ。

I used to live in Tokyo.
私は以前東京に住んでいた。

法助動詞「can」

canの活用

法助動詞canの活用は次の通り。

現在形はcanしかないので、主語が三人称単数で現在時制でもcansとはならない。 notと組み合わせた短縮形は次の通り。

canの使い方

法助動詞canの基本的な意味は「〜する能力がある」だ。

He can swim.
彼には泳ぐ能力がある。
→彼は泳げる。

「〜する能力がある」のだから、「〜する可能性がある」という意味にもなる。

Accidents can happen.
事故が起こる能力がある。
→事故が起こる可能性がある。

主語が二人称の場合は「〜する許可がある」という意味にもなる。

You can use my pen.
私のペンを使う能力がある。
→私のペンを使う許可がある。
→私のペンを使っていいよ。

否定は「can't」と「cannot」と「can not」でニュアンスが変わってくる。 can'tはカジュアルで標準的。

I can't go.
一緒には行けないな。

cannotはフォーマルな印象で、書き言葉で使われる方が多い。

I cannot go with you.
同行いたしかねます。

can notは否定を強調している。使用頻度はかなり低い。

I can not go.
一緒に行くのはまず無理です。

一人称の疑問文「Can I〜?」や「Can we〜?」は許可を求める意味になる。

Can I use it?
それを使う能力はありますか?
→それ使っても良い?

二人称の疑問文「Can you〜?」は依頼の意味にもなる。

Can you tell me?
あなたには私に教える能力はありますか?
→私に教えて下さい。

仮定法にするとより丁寧になる。

Could you tell me?
教えてただけますか?

be able toとの違い

be able toは助動詞ではないが(本動詞be+形容詞able+to不定詞)、canとほぼ同じ意味を持つ。 基本的にはどちらを使っても意味は変わらないが、be able toしか使えない場合があるので、それを見ておこう。

ひとつは他の助動詞を追加したい場合だ。 法助動詞は重ねて使うことができないので、たとえば「I will can help you.」とは言えない。 そこで、次のようにbe able toを使う。

I will be able to help you.
お手伝いできると思います。

準動詞、つまり不定詞や分詞や動名詞として使う場合もbe able toしか使えない。

I want to be able to help you.
お手伝い出来るようになりたいです。

法助動詞「may」

mayの活用

法助動詞mayの活用は次の通り。

mustにはnotと組み合わせた短縮形はない。

mayの使い方

法助動詞mayの基本的な意味は「〜する許可がある」だ。

You may use my PC.
あなたには私のPCを使う許可がある。
→私のPCを使っても良いよ。

「〜する許可がある」のだから、「〜するかもしれない」という意味にもなる。

He may go out.
彼には外出する許可がある。
→彼は外出するかもしれない。

疑問文にすると許可をもらう意味になる。

May I come in?
私には入る許可がありますか?
→入ってもよろしいですか?

May I〜?はCan I〜とほぼ同じ意味だが、May I〜の方がよりフォーマルな印象になる。

法助動詞「must」

mustの活用

法助動詞mustの活用は次の通り。

過去形はない。現在形もmustしかないので、主語が三人称かつ単数で、時制が現在でもmustsとはならない。 「must not」の短縮形は「mustn't」だ。

mustの使い方

法助動詞mustの基本的な意味は意味「〜する義務がある」だ。

You must see the movie.
その映画を観る義務がある。
→その映画を観なければならない(それくらいおすすめ)。

「〜する義務がある」のだから「〜するに違いない」という意味にもなる。

She must know the answer.
彼女には答えを知っている義務がある。
→彼女は答えを知っているに違いない。

have toとの違い

have toは助動詞ではない(本動詞have+to不定詞)が、mustと似た意味をもつ。 mustが話し手自身の持つ義務感を表すのに対して、have toは外部の状況、規則、法律、他人からの要求などから生まれる義務を表す。

You have to wear a uniform at work.
仕事中は制服を着用しなければならない。

mustとhave toは否定文になったときに意味が大きく変わってくる。 具体的には、mustが「禁止」を表すのに対して、have toは「不必要」を表す。

You must not go out.
外出してはいけない。

You don't have to go out.
外出する必要はない。

法助動詞「shall」

shallの活用

法助動詞shallの活用は次の通り。

主語が三人称単数で、時制が現在でもshallsとはならない。 notと組み合わせた短縮形は次の通り。

shallの使い方

法助動詞shallの基本的な意味は「〜する使命がある」だ。 主にイギリス英語の一人称の非常に丁寧な疑問文か、フォーマルな法的な文書で使われる。

Shall I open the window?
私に窓を開ける使命はあるか?
→窓を開けましょうか?

Shall we take a break?
私たちに休憩する使命はあるか?
→休憩にしましょうか?

The company shall be responsible for any damages.
会社にはいかなる損害に対しても責任を負う使命がある。
→会社は損害に対して責任を負うものとする。

法助動詞「dare」

dareの活用

法助動詞dareの活用は次の通り。

現在形はdareしかないので、主語が三人称かる単数で時制が現在もdaresとはならない。 否定の短縮形は「dare not」の場合も「dared not」の場合も「daren't」になる。

dareの使い方

法助動詞dareの基本的な意味は「〜する勇気がある」だ。 原則として否定文や疑問文で使われるが、どっちにしても古い表現。

I daren't tell him the truth.
彼に真実を伝える勇気がない。
→彼にあえて真実を伝えはしない。

Dare we hope for a better future?
私たちはより良い未来を期待する勇気があるのか?
→私たちはより良い未来を期待してもいいのだろうか?

法助動詞「need」

needの活用

法助動詞needの活用は次の通り。

法助動詞needには過去形がない。 現在形はneedしかないので、主語が三人称かつ単数で、時制が現在時制でもneedsとはならないので注意。 「need not」の短縮形は「needn't」だ。

needの使い方

助動詞needの基本的な意味は「〜する必要がある」だ。 原則として、否定文と疑問文で使われる。

You needn't worry.
心配する必要はありません。

Need I go to the party?
そのパーティーに行く必要はありますか?

ただしneedを助動詞として使う表現はフォーマルで硬いので、一般的には次のように助動詞doとセットでneedは本動詞として使う。

You don't need to worry.
心配する必要はありません。

Do I need to go to the party?
そのパーティーに行く必要はありますか?

法助動詞「had better」

had betterの活用

法助動詞had betterはの活用は次の通り。

使い方

法助動詞had betterの基本的な意味は「〜した方が良い」だ。 しないと悪いことが起こるというニュアンスがある。 原形はhave betterだがこの形で使われることはない。 現在形も無いので常に過去形が使われる。 ただし「過去時制」としての過去形ではなく、常に「仮定法」としての過去形で使われる。 これは「〜した方が良い」という日本にも現れている通り。

You had better hurry.
急いだ方が良いよ。
→急がないと遅れるよ。

had betterの否定はhad not betterではなくhad better notなので注意。

You had better not be late.
遅れない方が良いよ。
→遅れると良くないよ。

疑問文は文法的にはhadだけが前に出た次の形になる。

Had I better hurry?
急いだ方が良い?

ただし実際には疑問文で使われることはまず無い。 Should を使って次のように表した方が圧倒的に自然だ。

Should I hurry?
急いだ方が良い?

法助動詞「ought to」

ought toの活用

法助動詞ought toの活用は次の通り。

notをつけた否定形はought not toまたはoughtn't toだ。

ought toの使い方

ought toの基本的な意味は「〜するべき」だ。 ただしほぼ同じ意味で使える法助動詞shouldを使う方が圧倒的に一般的。 あえてought toを使うのは、道徳的な正しさを強調したい場合などに限られる。

You ought to help him.
彼を助けるべきだ。

主語が三人称の場合は「〜するべき」から転じて「〜するはず」という意味にもなる。

He ought to help you.
彼はあなたを助けるべきだ。
→助けるはずだ。

否定文はought not toの形になる。

You ought not to smoke.
タバコを吸うべきではない。

疑問文はoughtだけが前に出る。

Ought I to help him?
彼を助けるべきか?

ただし実際には疑問文で使われることはまず無い。 Shouldを使った方が圧倒的に自然だ。

Should I help him?
彼を助けるべき?

関連

参考