英語の否定表現まとめ

英語  YOSHIKI  2025.4.6  2025.4.6

英語の否定表現をまとめてみた。notやhardlyなどの否定の意味を持った語を使った表現から、否定語を使わず否定の意味を表す表現まで。

もくじ

全否定

文全体や、特定の語句が指すもの全てを完全に否定する否定表現を見てみよう。 notやnoなどの否定語を使うと「全く〜ない」「決して〜ない」「何も〜ない」といった、100%の否定を表現できる。

まずはnotを使った否定表現から。 notは副詞なので動詞や形容詞や文全体を否定することができる。 beを修飾する場合はbeの直後にnotを置く。

I am not happy.
私は幸せではない。

助動詞がある場合は助動詞の直後にnotを置く。

I will not go there.
私はそこへ行くつもりがない。

be以外の動詞で助動詞も無い場合は、助動詞doを追加してその直後にnotを置く。

I do not like cats.
私はネコが好きではない。

形容詞(限定詞)のnoを使うと、次のように名詞を否定することができる。

I have no money.
私は全くお金を持っていない。

動詞の否定はnotだけではなく、neverを使うこともある。

I have never been there.
私はそこに行ったことがない。

次のようにnoneやnothing、nobodyなどの名詞を使って否定を表すこともできる。

None of the students came.
生徒は誰も来なかった。

Nothing is on the table.
テーブルの上には何もない。

Nobody is in the room.
その部屋には誰もいない。

次のようにnowhereやneitherという副詞を使って否定を表すこともできる。

I went nowhere yesterday.
昨日どこにも行ってない。

Neither Taro nor Hanako can come.
太朗も花子も来れない。

準否定

hardlyやfewなどを使うと、完全な否定ではないものの「ほとんど〜ない」「めったに〜ない」のような否定に近い意味を表すことができる。

程度を否定するときは、hardlyやscarcely、barelyなどの副詞が使える。

I could hardly understand it.
私はそれをほとんど理解できなかった。

頻度を否定するときはrarelyやseldomを使う。

I rarely go out.
私はほとんど外出しない。

数量を否定するときはfewやlittleを使う。 数を否定する場合はfewを使う。

I have few friends.
私はほとんど友達がいない。

量を否定する場合はlittleを使う。

I have little money.
私はほとんどお金がない。

部分否定

例外があるような場合は「100%ではない」つまり「すべてではない」や「いつもではない」のような表現をすることがある。 そういうときは100%を表す単語と否定語を組み合わせて、次のような部分否定の文が作れる。

I do not like all cats.
すべての猫を好きなわけではない。

He is not always busy.
彼はいつも忙しいわけではない。

100%を表す単語には次のようなものがある。

二重否定

否定はしないけど積極的に肯定もできないとき、unhappyやimpossibleなどの否定の意味の語を、notなどの否定の語で否定すると、弱い肯定を表現できる。

She is not unhappy.
(彼女は不幸ではない。)

It's not impossible.
(それは不可能ではない。)

二重否定を作れる語は、他には次のようなものがある。

否定の慣用表現

否定語を使った慣用表現や、否定語は使っていないけど否定の意味になる慣用表現を集めてみた。 以下、「V」は動詞の原形、「Ving」は動詞の現在分詞形を表す。

not so much A as Bで「AというよりむしろB」という意味になる。

He is not so much a singer as an actor.
彼は歌手というよりむしろ俳優だ。

no more A than Bで「Bと同じくAではない」という意味になる。

A whale is no more a fish than a horse is.
馬が魚でないのと同様に、クジラは魚ではない。

never 〜 without Vingで「Vingせずに〜できない」という意味になる。

I can never watch this movie without crying.
私はこの映画を泣かずには観られない。

There is no Vingで「Vingすることはできない」という意味になる。

There is no knowing what the future holds.
未来に何が起こるかを知ることはできない。

do nothing but Vで「Vしてばかりいる」という意味になる。

She do nothing but cry.
彼女は泣いてばかりいる。

have no choice but to Vで「to Vするしかない」という意味になる。

I had no choice but to cry.
私は泣くしかなかった。

have nothing to do with Aで「Aとは何の関係もない」という意味になる。

Happiness has nothing to do with wealth.
幸福さは裕福さとは何の関係もない。

It is not until A that Bで「AしてはじめてBする」という意味になる。

It was not until yesterday that I heard the news.
昨日になって初めて私はその知らせを聞いた。

cannot help Vingで「Vingせずにいられない」という意味になる。

I cannot help crying.
泣かずにはいられない。

cannot V tooで「どんなにVしてもしすぎることはない」という意味になる。

You cannot be too careful.
あなたはどんない注意してもしすぎることはない。

It is not long before 〜で「ほどなく〜する」という意味になる。

It will not long before the train arrives.
その電車はまもなく到着するだろう。

nothing but 〜で「〜にすぎない」という意味になる。

He thinks about nothing but himself.
彼は自分のことしか考えていない。

anything but 〜で「決して〜ではない」という意味になる。

He is anything but lazy.
彼は決して怠け者ではない。

no longer〜で「もはや〜ない」という意味になる。

I can no longer trust him.
私はもはや彼を信じられない。

far from〜で「〜ではない」という意味になる。

The result is far from satisfactory.
その結果は満足できない。
(=満足から程遠い)

free from〜で「〜がない」という意味になる。

This report is free from errors.
この報告書には誤りがない。
(=誤りから解放されている)

too 〜 to Vで「あまりに〜なのでVできない」という意味になる。

The problem is too difficult to solve.
その問題はあまりに難しいので解けない。
(=解くには難しすぎる)

the last 〜 to Vで「もっともVしそうな〜ではない」という意味になる。

He is the last person to tell a lie.
彼はもっとも嘘をつくような人ではない。

have yet to Vで「まだVしていない」という意味になる。

The effect has yet to be felt.
その効果はまだ感じられない。

beyondやaboveは「〜を超えて」の意味があるので、否定のニュアンスを表現できる。

The beauty is beyond description.
その美しさは表現できる範囲を超えている。
(=表現できないほど美しい)

The theory is above my understanding.
その理論は私の理解を超えている。
(=その理論を理解できない)

No sooner 〜 thanで「〜したとたん」という意味になる。

No sooner had I arrived home than the phone rang.
私が家に着いたとたん、電話が鳴った。

Hardly 〜 whenで「〜したとたん」という意味になる。 意味はno sooner 〜 thanと同じ。

Hardly had I arrived home when the phone rang.
私が家に着いたとたん、電話が鳴った。

関連

参考